どうも、だいすけ(@apainidia)です!
今回はゲーム業界のクリエイティブ職(イラストレーター / デザイナー / サウンドクリエイター)についてお話できればと思います。
ゲーム会社のクリエイティブ系職種の方は人数がとにかく多いんですが、他の職種と違って、業務が固定されてる珍しい職種なんですよね。
固定って言うのも、プランナーはシナリオライターを兼任することもあるし、プログラマーもエンジニアとして作業を分配することもあるんですが、クリエイティブ系だけは兼任がないんです。
ネットなんかを見ていると、よく
イラストレーターとデザイナーを兼任したい
とか、
イラストレーターってラフから納品まで全部やるんでしょ?
なんて具合に実際に、実際の仕事と理想の働き方がズレているような気がしたので、ここで紹介していきますね。
会社によって違いはあれど、恐らくこの記事で紹介する仕事内容がソシャゲに関わるクリエイティブ業務と近いんじゃないかと思います。
イラストレーターの場合
冒頭でもお話しましたが、ゲーム会社のイラストレーターの実際の仕事ってなかなか世に出回ってません。
基本的に、ゲーム会社では複数のイラストレーターが在籍して業務を回しているんです。紹介していきますね。
イラストの考案
構図や服装などを決める担当です。
ソシャゲだと、例えば今年のクリスマスはちょっと大人っぽいクリスマスのイベントにしたいからテーマカラーから赤と緑は外そう…とかも考えるので、どちらかというとここは限りなくプランナーに近いですね。
会社の仲良い同期もこのポジションにいますが、その人絵が描けないのでイラストレーターを名乗ってないんですよね。笑
逆に言えば、究極な話絵が描けない人でイラスト業務に関わりたい場合はこういったプランニングが中心の業務ならできる…って感じですね。
人気のポジションなんで狙ってなるのは難しいですが…
ラフ案
上で企画されたイラストを、実際に描き起こします。(外部のイラストレーターに外注する場合もアリ)
ラフの描き起こしは僕が働いてる会社でも結構人気のポジションで、ある程度自由が効く(自分の描きたい絵が描ける)のが人気の理由みたいです。
ここから先はラフ案が全てになってくるので、自分の好きな絵をバリバリ描きたい!って人におすすめしたいポジションですね。
チェック(アートディレクター)
社内or外注で届いたラフ案と、後述するレタッチされたイラストをチェック(赤入れ)します。
一般的にアートディレクターと呼ばれているポジションの人ですね。
構図は魅力的か、関節がおかしくなっていないか、既にリリースされているキャラクターなら顔体は同じになっているか…など。
ラフ組とレタッチ組のイラストをチェックして、それぞれに指示を出すのが仕事なので、画力はもちろんですがデッサン(物を正しく捉えられるか)のスキルが超重要です。
うちの会社のアートディレクターもデッサンむちゃくちゃ上手です。でもちょっと怖いです。
ごりごり描く
上がってきたラフを元に、ごりごり絵を描いていく人たちがいます。
が、ここは結構大変なので外部のイラストレーターに任せちゃうことも多いです。
実際今働いてる会社だとここはほぼ全て外注してます。(あんまり言うと身バレするので言えませんが…)
ラフの雰囲気を損ねないようにペン入れする必要があるので、ここでごりごり描く人たちの絵によって最終的な仕上がりが大きく変わります。
(イラストってラフからペン入れして塗りいれると同じように(ていうかなぞって)描いたはずなのに雰囲気が全然違うことになってるんですよね…あれ本当不思議ですよね……)
ラフではもっといい感じだったのに…なんだこれ?
みたいなイラストも時々納品されると周りからすげぇ反感くらうので、責任重大なポジションだったりします。(脅しじゃないよ)
レタッチ
ペン入れと塗りが終わったイラストはアートディレクターがチェックします。
基本的にはその繰り返しで納品されるんですが、外注で描いてもらっていた場合、外注先のイラストレーターのスキルによってはイラストが完成しない場合もあります。(修正往復は契約のときに数が決められているので)
そんな時に活躍するのがここのレタッチする人達で、要はイラスト最終の仕上げをしてくれるんですね。
大幅な修正こそないものの、イラスト細部のおかしいところを修正し、塗りを整え、加工が必要なら加工して…とするので、ここのポジションの人の画力も大事になってきます。
というか、イラスト描く人はマジで全員基礎画力が全てですね…
僕なんかは趣味で絵を描いてますが、基礎画力が全然ないので業界では全く通用しません(グスン
塗り方などのソフトの使い方に関しては、大手ゲーム会社なら既に会社専用のマニュアルが揃っているので、ソフトの使い方は覚えるだけ。
あとは画力をフルに使ってどれだけ魅力的な絵を描けるかが勝負です。
もしゲーム会社にイラストレーターとして入社したい場合はソフトの使い方ではなく、基礎画力を鍛えてください。
クリスタの使い方…みたいな本を読むより、とにかくデッサンだ!!
デザイナーの場合
イラストレーターと違ってデザイナーは絵をほとんど描きません。
描くといったら必要な素材をイラレでちょちょっと作るぐらいで、ゲームキャラクターを描く…みたいなのはないですね。
ざっくり説明すると、
デザイナーの仕事
- 各部署との連携
- グラフィック広告作成
- 素材の作成
大きく分けるとこんな感じかなぁと思います。
具体的に紹介していきますね。
各部署との連携
イラストレーターは本当にイラスト部署として独立していることが多く、他の職種とのやりとりはほとんど行わない…みたいなところが多いです。やりとり出すのはイラストレーターの項目で紹介したイラストの考案出す人ぐらいですね。
その反面、デザイナーはなかなかそうはいかなくて、どういった広告や素材が必要なのか、どういったスケジュール引きをする必要があるかなどは全て他部署と連携して進める必要があります。
プランナーが意味不明な企画を持ってきた場合、こういったデザイナーやエンジニアがSTOPを掛けるので、デザイナーと言えども自分の意見をしっかりと言える人でないとゲーム会社のデザイナーは大変ですよ。
グラフィック広告作成
プランナーやマーケティング部から上がってきた発注書に合わせて、広告を作ります。
デザイナーのメインの業務はここですね。
広告作成は一度に複数の案件を持つので器用さが必要になるというか、デザイン会社とかだとそれぞれが1案件を担当…とかだと思うんですが、ゲーム会社だとそうは行かないんですね。
人手不足なんで、よほどのことが無い限り案件は複数(2個や3個じゃない)持たないといけません。
というか常に人手が足りてないです。(人が増えれば増えた分だけ仕事が増えるので、なかなか乙な業界でもあります)
素材の作成
ソシャゲだと、UIに使用する素材やエフェクトなどもデザイナーが制作する会社が多いです。
ここは主にエンジニアと連携して仕事を進めていく必要があるので、やはりコミュニケーション能力が必要です。
デザイナーが作った素材をエンジニア(プログラマー)が動かして、プランナーにOKをもらう…みたいな流れが多いかな。
ここはデザイナーの中でも特にゲーム好きの人が担当してることが多いですね。
ゲーム好きとしては、やっぱり自分の作ったものがモロにゲームに反映されるのはやっぱり嬉しいですから、やりがいがあるみたいです。
ちなみにアニメーションは広告や素材作りとは別に専門のデザイナーがいますね。(ただ、アニメーションのための素材は自作する必要があるようですが)
サウンドクリエイター
基本的にコンシューマー系のみソシャゲは外注メイン
ゲーム内の音楽や効果音を専門的に作るクリエイターですが、ソシャゲだけの会社だと専任は聞いたことが無いですね…
ただ、毎イベントごとにBGMを制作してるゲームなんかは社員を雇っている可能性もありますが…うーん、ここは狭き門ですね。というかそもそもソシャゲ会社でサウンド制作の環境が整ってるところが少なすぎる…
もしゲームのサウンドクリエイターになりたいなら、音源制作している会社に就職して、外注として担当するのがいいと思います。
コンシューマー系の会社だとサウンドクリエイターは複数在籍していますが、経験者が転職していることがほとんどなので、恐らくダントツで就職しにくい職種です。
まとめ|クリエイティブな人たちはマジですごい
本当にがっつり制作し続ける方達なんで、なかなか同じ会社の同じフロアにいても交流する機会が少ないです。
交流が少ないんでちょっと得体の知れない不気味なところもありますが、納品されるイラストやらサウンドは本当にクオリティが高いので本当に尊敬します。
僕もゲーム内で使用するイベント用のBGMを幾つか発注したことがあるんですが、納品されたときは本当感動しましたね。。今でもお気に入りのBGMなんで、ゲームで使われるとテンション上がりますw
クリエイターの方達は是非これからも素敵な作品を世に送り出してもらえたら嬉しいです!!
ゲーム業界はブラックですが頑張りましょうw
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。だいすけ(@apainidia)でした!